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オ 租税条約の内容(地方税関係部分を中心に)
(ア)条約の対象とする租税(一般対象税目)
我が国の締結する租税条約は、国税として所得税、法人税を対象とし、地方税については住民税を対象に含める場合が多い。
租税条約の狙いとするところは、実質的に国際的二重課税を排除することにあることから、所得に対する課税であればその課税権が国にあるか、地方公共団体にあるかを問わず、等しく租税条約の対象とすることが望ましい。
しかし、あくまでも、条約の対象税目を考える場合、相互主義を前提とするため、特に地方税を条約の対象税目とする場合には、相手国の地方税との関係、ひいては地方制度そのものとの関係についても注意を払わなければならない。
すなわち、地方団体が所得に課税しているか否かはそれぞれの国の事情により異なっているため、我が国の住民税の対応税目を相手国の地方税に限ることはできず、相手国の地方所得税のみならず、国税である所得税についての地方の附加税の如きものがある場合にも国税、地方税をあわせて対象としている。
また、住民税に対応する地方税がある場合でも、相手国が連邦国家で、連邦の権限が州や地方の課税については及ばないような場合には、相手国がその地方税を条約の対象税目としたところで条約の履行を制度的に徹底することができないという事情があり、相互主義の観点からすれば、これらの国との租税条約においては我が国も地方税を対象としづらいという面がある(アメリカ合衆国など)。
さらに、スウェーデンやフランスのように初期に締結された条約では、住民税のうち均等割については、厳密な意味での所得に対する課税ではなく、いわば人頭税に類似したものだという考え方から、租税条約の対象としていなかった。
しかしながら、相手国に同様の税目があり、居住者の定義が調整されないため二重に課税されることはあり得るわけで、こういう場合、租税条約の中に居住者や国民の定義を置くことによって住所等に関する調整が行われることを考慮すれば、一般対象税目に均等割を含めて二重課税を回避することも考えられる。
このような理由で、最近締結する条約では、住民税については均等割をも含めて対象としている(スウェーデンやフランスとの間においても、現行の条約では均等割を含めて、住民税を対象に含めている。)。
なお、ドイツとの租税条約においてのみ、一般対象税目に事業税を含めていることに注意しなければならない。
我が国において、事業税は、所得でなく事業活動そのものに対する課税であって、たまたま所得を事業税計算のために便宜的に使用しているにすぎず、したがって、基本的には所得に対する二重課税を調整する目的の条約の一般対象税目とすることにはなじまない。
にもかかわらず、事業税を含めたのは、
(a)事業税はその性格上、所得に対する課税とは言い難いが、他方、現実には多くの場合所得を課税標準としているので、理念は別として、実体は所得に対する課税と同様の効果をもつこと。
(b)ドイツに営業税があり、それはほぼ我が国の事業税に対応するものと考えら

 

 

 

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